腰痛 が治らない!原因は痛みの恐怖心
2017/02/05
前回の記事で、痛くなるメカニズムを記事の中で説明していましたが、
いまいち納得できなかったので、改めて動画やHP等を調べた結果納得の行く説明がされてた動画を発見しました。
この動画をみて改善した箇所が2つあります。
過去記事より抜粋
①ストレスが自分では対応できなくなってくると「前頭前野」の働きが落ち、「前頭前野」「小脳」が過剰に活性化すると、腰痛の時に行う「腰をさする」などの仕草を無意識の行いやがて本当の痛みに感じ始めるのだそうです。
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②痛いという気持ちより、楽しいという気持ちを脳に覚えさせたということです。
心から楽しいと思える趣味で「前頭前野」を活性化し痛みを招く「体性感覚野」と「小脳」の活動が抑まり腰の痛みも消える
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全文はこちらから腰痛の原因は脳?解消法もお伝えします!
今回参考にした動画は
NHKスペシャル「腰痛・治療革命~見えてきた痛みのメカニズム~」
2015年7月12日放送です。
①痛みが出るメカニズムに「本当かな?」と疑問符がついたので新たに調べました。
中々治らない慢性腰痛の原因は脳の働きによるものです。
説明では前頭前野の一部の働きに異常が現れ、治らない腰痛の原因になっています。
目次
最新研究・脳の異常とは
長引く腰痛の原因は脳の前頭前野の一部、DLPFCという所にあるそうです。
筋肉や組織の異常による炎症が起きると、その情報は神経を通じて脳に信号が送られます。
脳にその信号が届くと神経細胞が興奮し脳に痛みの回路が生まれ痛みを感じる。
DLPFCはこの痛みの回路を消す役割をしています。
組織の異常による炎症が収まれば、本来ならば痛みの回路も消滅し痛みを感じなくなります。
この時DLPFCの働きによって痛みの回路が消えたのです。
DLPFCの働きが異常になる原因はストレスです。
ストレスにより前頭前野の働きが低下すると前回の記事に書きましたが、その時にDLPFCの活動も低下するという事です。
前頭前野の一部であるDLPFCは腰痛が治らない人と健康な人とを比較すると体積が極端に減っている事も分かったのです。
痛みの回路を消す事が出来ないと腰の異常が治っているのに、腰が痛いという言わば幻の痛みに苦しめられるのです。
ストレス=痛みの恐怖
ここでのストレスとは、ぎっくり腰などの強烈な痛みを脳が覚えてしまい、行動する時にまたあの痛みに襲われたらどうしようという恐怖がストレスとなり脳の活動が低下し腰痛が治らない原因になっているのです。
これが最新研究で分かった脳の働きによる痛みのメカニズムです。
②具体的な方法を書きました。
楽しい事を見つけて、痛いより楽しいと脳に覚えさせるとありましたが、痛い人はやろうと思っても中々やりにくいですし、
楽しい事って何よ!と思う人も居たかも知れません。
この動画にはより具体的な方法も書いていたので紹介いたします。
キーワードは動いても痛くない、思った程痛くない
この動画では脳にこのキーワードを覚えさせる方法として恐怖克服法というものを実践していました。
恐怖克服法は主に2つの事をします。
①映像を見る
正しい腰痛の知識を付けて無用な恐怖を取り除こうというものです。
椎間板ヘルニアの先生が出演し、9割の変形したヘルニアは時間と共に消滅するので手術をしなければならないヘルニアは極一部の患者さんです。
痛みを減らすには怖がらずに動く事、それが一番の薬と訴えている映像など全部で5本。
これを必ず1度は見てもらう。
言わば脳のリハビリ作戦です。
この時の実験結果は10日間映像を繰り返しみただけで、175人中68人が腰痛が改善していました。
②実際に体を動かす
残りの107人の腰痛改善として実際に体をそらす動きを実践しています。
これはただの体操のようですが、実際の目的は体を動かしても痛くない、思った程痛くないと脳に覚えさせるのです。
注意点はそらした時に腰から足にシビレが出る時は中止してください。
そらした時にシビレが出なければこの方法で腰痛改善が期待できます。
背中を繰り返し反らすことで痛みの恐怖心が減りDLPFCが働き始め痛みの回路が消えるのです。
映像を見ただけでは改善しなかった107人のうち70人が参加した所
2週間の実践で32人が改善したという事でした。
①と②合わせて175人中56%の人が改善したのです。
こういった簡単な方法で今まで改善しなかった腰痛が改善するという事が分かったのはとてもすばらしい大きな効果だと感じました。
それでも治らない人に対しての対処方法はあるのか
映像を見ても、身体を動かしても治らない重症な患者に対しての取り組みが国家ぐるみで行われている国があります。
オーストラリアです。
薬を飲んでも手術をしても効果が無い重症な患者に対して劇的な改善効果を上げている病院があります。
ここでは3週間の徹底した心理療法が行われ、うつ病などに用いられる認知行動療法を行います。
毎日8時間カウンセリングと運動を1時間づつおこない
カウンセリングでは将来に対する不安を取り除いて、今の自分に目を向けさせます。
もう一つの柱である運動では、身体を鍛えるよりも動けるという事を経験させるのが目的です。
記録を取りだんだんと記録が良くなる事を目の当たりする事で恐怖を和らげる事に期待できます。
この方法で9人中8人が劇的な改善が認められたとの事
認知行動療法は脳の活動も変化させる事も証明できたのです。
以上長くなりましたが、前回の補足点を掲載しました。